「ポケ~っとしてる割には、古風なんだな。今、付き合ってるヤツと結婚でも考えてるとか?」
歩いてる足をピタッと止め空に視線を移してから正面を見つめ歩き出す。
結婚なんて考えた事ないよ。
未来・・・そんな遠くない現実。
高校卒業したら、どうなっていくんだろう?
虎先輩も、後少しで3年になって...卒業しちゃう。
その後は、どうするんだろう?
「奏くん」
「あ、ちょっと待て」
奏くんは、足を止めるとポケットからスマホを取り出し耳に押し当て
『え、どこに居るって、どこでもいいだろ、お前には関係ない』そう言ってスマホをポケットに戻した。

