『ヒナ、開けるぞ』 耳たぶを持たれピアスを開ける針の感触が伝わるとクッションをグッと掴み、いき息を止める。 『待って!』 チクっと耳たぶに小さな痛みが走って虎先輩の袖を掴んだ。 『止めるか?』 ブンブン顔を横に振り頬に両手を当てると耳たぶを掴んで爪でギュっとした。 ・・・イタい。 『ピアスの穴開けるより他のモノでお揃いにしようか?』 他の、お揃いのモノでもいいかなって思ったけど 初めて虎先輩を見た時、3つのピアスが印象的で、どうしても同じ場所に穴を開けたいなって思った。