「着いたね」 エレベータが止まると扉が開き龍平先輩が私の前に手を出した。 「行こうかヒナちゃん」 ニコッと笑う龍平先輩の目を見つめた後視界に入ってくる虎先輩をチラッと見た。いつもならチラっと見ても必ず目があったのに合わせてくれない。 「はい」 龍平先輩の指先に手を乗せた。 「虎、左だよ。僕たちは右に行くから」 虎先輩と河合先輩は、手を振って消え私と龍平先輩は右の映画館へ入っていった。