悪者女子の恋心!

「それ、は…選べな「選ぶのよ」


分かってるわ、透真がどっちを選んで…この後どうなるかなんて。


本当は邪魔しないといけないのよ。


なのに──透真があんな顔するから。


「あたしは待ってられるけど…春美さんは待ってられるほどの余裕があると思うの?」

俯いて、苦しそうに顔を歪めている。


「ほらぁ、あたし可愛いじゃない?だから余裕綽々なのよー?」


「ごめんな、咲。サンキュ」

透真は少し笑って、走って行った。