悪者女子の恋心!

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─英野 水穂side─


「いいんですか、英野さん」


応接室でお茶を下げながら仙田さんが私に言った。


「何が…」


ひどく疲れた。


咲にまた会えたと思うと複雑な気持ち。


「娘さんでしょう?帰っちゃいますよ?」


「娘、居ないって私言ってたわよね」


「ソックリじゃないですか」



でもあの子を捨てたのは私だわ。

あの子を殺しかけた。


あの時の私は正常じゃなかった…なんて言い訳、通用しないけど。


あんな酷いことして、許して何て言わないわ。

会う権利なんて無い。


ソックリ?私と?

冗談じゃない、あの子は私なんかよりずっと純粋よ。






「咲っ!?咲っ!!」

「咲ちゃん!!」




体が勝手に動いた。