悪者女子の恋心!

「貴女は、本心で家に背いた訳ではないですよね」


「ほ、本心です!!」


あー、馬鹿。


「嘘ついても無駄ですけど無駄にジタバタ足掻きたいならどうぞ無意味に足掻いてください、無駄に労力を使うかどうかはあたしの感ずる所ではありませんので」


つい本音がポロポロ出るわね。



「っ…本心では、ありません」


やっぱりね。


「それでも家族を棄てた私は、悪者です」


悪者、という単語にビクリと肩が反応する。


あたしをずっと捕らえていた言葉。


もう、悪者なんて存在しないんだから。


何かを守るため、何かを生み出すため…皆それぞれの意志や思想や正義で動いてる。


いつだって人は悪者にも正義の味方にもなり得るんだから。



悪者なんて、本当は存在しないと思うの。


確かに世間一般に悪者と呼ばれそうなことをあたしはやってきた。


矛盾してるかもしれないけど。


あたしを愛してくれる人もいる。


この人を悪者になんて、しちゃいけない。