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「なぁ…凜?菊乃はどこにいんの?」
「さぁな。ただ…英野に近づいて欲しくねぇ」
「…何で」
「あいつは英野を傷つけかねない」
『お母さんはね。あたしを欲しくないのよ…殺しに手を染めないで幸せになるために、口座にお金払って離れようとしてまでね』
『嫌な思いは月1で済むんだから安上がりよね』
あの家で、そう言って笑っていた英野の顔が頭に残って仕方ないんだよ。
その金であの家を出ることも出来るのに、そうしない。
愛の欠片も見出だせない勝手な行動にさえ執着して、細い細い糸にすがるように。
きっと菊乃には分からない。
親に大切にされるということが、どれほど幸せなのか。
泣いて男遊びを辞めてくれと、将来貴女の沽券に関わるから、と頼まれることの尊さも。
後ろも顧みず身勝手に妹を放り出したアイツには。
…というのは椿のためだけの感情じゃなく、俺の私情も混ざってるけど。
「なぁ…凜?菊乃はどこにいんの?」
「さぁな。ただ…英野に近づいて欲しくねぇ」
「…何で」
「あいつは英野を傷つけかねない」
『お母さんはね。あたしを欲しくないのよ…殺しに手を染めないで幸せになるために、口座にお金払って離れようとしてまでね』
『嫌な思いは月1で済むんだから安上がりよね』
あの家で、そう言って笑っていた英野の顔が頭に残って仕方ないんだよ。
その金であの家を出ることも出来るのに、そうしない。
愛の欠片も見出だせない勝手な行動にさえ執着して、細い細い糸にすがるように。
きっと菊乃には分からない。
親に大切にされるということが、どれほど幸せなのか。
泣いて男遊びを辞めてくれと、将来貴女の沽券に関わるから、と頼まれることの尊さも。
後ろも顧みず身勝手に妹を放り出したアイツには。
…というのは椿のためだけの感情じゃなく、俺の私情も混ざってるけど。


