悪者女子の恋心!

いつまでも居ていい、とは言ってあるけど。


いつまでも居て欲しい、なんて…図々しくて言えないわ。


「ん?咲、どしたのー?」
キョトンと首を傾げて尋ねてくる。


「ううん、何でもないわ。それより椿。お家は大丈夫なの?」


椿は家のことは滅多に話さないから分からない。


「えー?菖蒲にかかりっきりだから気にしてないんじゃないかなー?」


椿は純和風の旧家の娘で、妹が1人いるらしい。


アヤメ、と口にする度寂しそうに笑う。


そんな顔させてしまうのなら、もう話さない。


心に誓う。