悪者女子の恋心!

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「とーうま」


透真は思った通り、まだ教室にいた。

ホームルームや諸注意が終わって2時間くらいは勉強してから帰るのが透真の習慣だから。


「咲…?」

「なーんか久しぶりね。隣の家なのに変な感じ」


そんなことを言いながら透真の前の席に腰かける。


「そうだね…」

「なーに、元気ないじゃない?まだ昼なのに景気悪い」


透真は思い詰めたように陰のある曖昧な笑顔。


こんな気まずい雰囲気でも笑おうとする…小さい頃から変わってない。