悪者女子の恋心!

「美味しそうな匂いするー♪」

高テンションで入ってきたのは万雄。


「あー、椿ちゃんと咲ちゃんエプロンしてるー!かわいーこんな奥さんがいいな♪」


チャラッ!?

気味が悪いわ…と思ったのはあたしだけみたいで。


「万雄くんおはよ…!そんな奥さんとか、そんな…」

「いやぁ椿ちゃんみたいな妻だったら素晴らしい結婚生活ができると思う、真面目に」


そこだけ真面目になるんじゃないわよ!

椿が沸騰しちゃうじゃない!!


あ、手遅れだったわ。


椿は真っ赤な顔を隠すように下を向いてスクランブルエッグをお皿に盛っている。