悪者女子の恋心!

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「椿ー何か飲むでしょ?」
「うん…」

帰るなりキッチンに立ったあたしは柄にもなくヘラヘラ笑う。


あたしじゃない。

分かってるのにどこか安心している自分がいる。


笑ってないと壊れてしまいそうで。

壺にヒビが入るみたいに…ヒビが広がっていくあたし。

笑ってたら大丈夫、そう思うあたしがいる。


「あっ、椿ぃ!今日、泊まって行きなよー!」

淹れたてのチャイのカップを受け取ったきり、椿はあたしを見つめたまま動かない。


「服も新しい下着も美容グッズもいっぱいあるし大丈夫だよっ?」


「ねぇつば「咲…やめてよ…」


いきなりそう言った椿の顔は、苦しそうに…グシャグシャになっていた。


「咲が1番悲しいくせにっ、辛いくせに…っ何でそんな風に笑うの?」


「独りで泣いたって意味なんか「独りなんかじゃないっ!!」


また、さっきみたいに抱き締められた。


「椿がいるでしょ!?椿は咲を置いてった奴らとは違う!!だから…信じてよ…」