彼に殺されたあたしの体

「先生、なんですか？」


藤木先生にお説教をされるような事をした覚えのないあたしは、特に恐れることなくそう聞いていた。


どちらかと言えば先生も方が戸惑った顔をしていたんじゃないかと思う。


「ちょっと、話……いいか？」


「いいですよ？」


あたしは先生のたどたどしい口調に首をかしげながらも、了承した。


どうせ大した話ではないだろう。


早く終わらせて早く帰ろう。


そう思っていた。


けれど、話をするために連れてこられたのは、生徒が出入りすることのできない屋上だった。


紺色のスーツの胸ポケットから屋上へと続く扉の鍵を取り出す先生。


「こんな所で話しですか？」


「あぁ。君も他の生徒には聞かれたくないだろう？」