彼に殺されたあたしの体

「お、男の子かな? 女の子かな? ね、先生はどっちがいい? 子供ってさ育てるのは大変だけれど、産まれてきてくれるだけで十分幸せなんだって」


ヘラヘラと笑いながら言葉を続ける。


口の中は相変わらずカラカラで、牛乳を飲んでもそれは改善されなかった。


先生は何も言わず、ただコーヒーカップを見つめている。


その様子に正直あたしは微かな怒りを感じていた。


あたしがこんなに頑張って楽しい未来を話ししているのに、どうしてコーヒーなんて見ているの。


そのカップを見つめていたって楽しいことはなにもないハズでしょう?


それなのにどうして、あたしの方を見てくれないの。


「先生は、子供になんて名前をつけたい?」


先生の視線をこちらへ向けたくて、あたしは話を続けた。


すると先生はチラリと顔をあげ、一瞬だけあたしと視線を合わせた。