彼に殺されたあたしの体

そんな考えがめぐり始める。


どっちにしてもこの子を育てる事が出来る可能性はとても低い。


先生が味方になってくれなかった時点で、この子の死が確定したようなものだから。


お腹の中の命が死ぬ。


それは現実世界で自分の身に起こっていることとは思えなくて、グラリと視界が歪んだ。


呼吸は更に激しくなり、足に力が入らない。


もうダメだ。


立っていることも危うい状態。


あたしは階段の真ん中で力を失いそうになっていた。


その時だった。


「美彩?」


階段の下からメイがあたしを呼んだ。