彼に殺されたあたしの体

あたしにとって先生とのキスを拒否する必要など、どこにもなかったのだ。


隠れてつきあっているということで、そのキスの時間は長かった。


会っても素知らぬふりをしていた寂しい時間を埋めるように、あたしたちは長く濃厚なキスをした。


そしてあたしの唇がようやく解放された時、あたしの視界は涙で若干滲んでいた。


キスだけでこんなにも幸せなんだもの、きっと大丈夫。


教室を出る時にも感じていた、意味のない自信が湧いてくる。


あたしがこれだけ幸せなら、きっと先生も幸せ。


そんな気がしていたんだ。


だからあたしは素直に言った。


先生に、今日伝えようとしていたことを、伝えたんだ。


「ねぇ、先生。あたし、妊娠したみたい」