屋上へと続く階段は薄暗く、誰の姿もなかった。
時々生徒たちがここで授業をさぼったりしているらしいけれど、今はお昼だからそんな生徒の姿もなかった。
誰もいない階段を邪魔されることなく上がりきり、灰色のドアの前に立つ。
普段この学校では屋上へのドアは鍵をかけられている。
けれど、銀色のドアノブに手をかけて回すとそのドアはすんなりと開いてくれた。
あたしはドアの向こうへと身を滑り込ませ、すぐに扉を閉めた。
ガチャンッと、重たいドアが閉まる音が後方に聞こえ、目の前には空が広がっていた。
暑いくらいの日差しだけれど、やっぱり今日は風が吹いている。
朝よりも少し風が強くなっているようで、屋上へ出てもそれほど苦痛を感じることはなかった。
そしてあたしは視線を空から下へと移動させる。
「やぁ、誰にも見つからなかった?」
屋上の真ん中にスーツを着た彼がいて、あたしに向かってそう聞いてきた。
時々生徒たちがここで授業をさぼったりしているらしいけれど、今はお昼だからそんな生徒の姿もなかった。
誰もいない階段を邪魔されることなく上がりきり、灰色のドアの前に立つ。
普段この学校では屋上へのドアは鍵をかけられている。
けれど、銀色のドアノブに手をかけて回すとそのドアはすんなりと開いてくれた。
あたしはドアの向こうへと身を滑り込ませ、すぐに扉を閉めた。
ガチャンッと、重たいドアが閉まる音が後方に聞こえ、目の前には空が広がっていた。
暑いくらいの日差しだけれど、やっぱり今日は風が吹いている。
朝よりも少し風が強くなっているようで、屋上へ出てもそれほど苦痛を感じることはなかった。
そしてあたしは視線を空から下へと移動させる。
「やぁ、誰にも見つからなかった?」
屋上の真ん中にスーツを着た彼がいて、あたしに向かってそう聞いてきた。



