彼に殺されたあたしの体

へぇ。


そういうものなのか。


(だったら、簡単だね。あたしはもう誰も呪わない)


「本当に本当?」


(本当に本当。誓ってもいいよ)


「……まぁ、いいけどさ。なんだか口約束じゃ信用できないから、こうしない?」


(なによ?)


信用できないと言われて少しムッとしてしまうが、それはまぁ仕方のない事だ。


あたしだって、一体いつまでここにいるかわからない。


もしかしたら地球が滅びるまでここにいる事になるかもしれない。


そう考えると、そこまで我慢していられるかどうか自信がなかった。


「実はね、ここに家が建つんだ」


(……え?)


あたしは睦人君の言葉にキョトンとしてしまった。


あたしの上に家が建つ。


それは知っていた事だし、その工事途中に事故が起きて話がとん挫している事も知っている。


「みあお姉ちゃん、1度目の時はそれが嫌で工事現場の人を殺してしまったよね」


え?


あ……。