そしてまた穴に手を入れる。


これ、なぁんだ?


グッと力を込めて引っ張ると、バキバキという音が聞こえ先生がまた血を吐いた。


あ、これは骨。


これは綺麗な曲線だから肋骨のどれかかな?


そしてまた手を突っ込む。


これ、なぁんだ?


先生の穴の中の物がなくなってしまうまで、あたしはその遊びを続けたのだ。


そして先生はその間ずっと生きていた。


生きて電車に引きずられながら、内臓をもがれていた。


先生の顔が歪み、吐いた血と流れ出た血で真っ赤にそまり、すでに誰だか判別もできなくなっていた。


その顔を見た瞬間、あたしの心はスッと軽くなっていた。