「なっちゃん何から乗る~?」
「なんでもいいよ!
でも妃那のことだから1発目はジェットコースターでしょ?」
「えへへ!
やっぱなっちゃんはあたしのことなんでも知ってるね」
そりゃああたし達、親友なんだもん。
妃那のことも、李久のことも
誰よりも知ってるよ。
「でもなっちゃん……大丈夫なの?」
「う~ん、残念だけど大丈夫じゃない!
だからごめんあたし待ってる~」
「菜津って変なとこ女っぽいよな!
ま、俺的にはらっきーだけどな~」
「はいはい。
じゃあいってらっしゃ~い」
笑顔で見送る。
李久は嬉しそうに妃那の手を握ってジェットコースターに並びにいった。
「赤月先輩、ジェットコースター乗りたかったですか?」
「べつに」
「あたし、ジェットコースター苦手なんですよね!
高いとこだめなんですよ!
だから観覧車とかもだめなんですよ」
「ふーん」
「あたし……、
意外と女っぽいでしょ?」
高いとこだめなんて、
可愛いでしょ?
でもだめなんだ……。
あたしがそんなんもってたって
意味なんかないんだもんね。

