「だからなっちゃんは有名なんだって~」


知ってる、知ってるよ……


「……引き立て役だから…」

「え?なっちゃん何て言った?」

「いえ、なんでもありません」


ほんと、悲しいよ……
有名なのなんて、全然嬉しくない。
昔から、皆あたしをみてない。


あたしの隣にいる、
女の子らしい妃那ばっか。


「……なっちゃん?」

「あ、すいません」


いけないいけない!!
もお忘れなきゃ!!


「それで先輩、なんですか?」

「あ?んなもん俺に喧嘩売った罰だよ」

「な、なんです?お金なんてありませんよ?てゆか、あってもあげませんよ!」


このお金で大好きなお菓子買うんだもん。
絶対そしせねば!!


スカートのポケットにはいってるがま口財布を手で隠す。


「ぷっ」


へ?


「やべー、まじでうけんだけどー。
ククっ…………あははははー」