「…てめーに関係ねーだろ」
「たしかにないかもですけど、あれは最低です」
「うぜーな。事実のこと言っただけなんだけど」
うわっ、
想像してたけど最低だ、この人!!
「先輩って本気で人を好きになったことないですよね」
「あ?」
「ちょ、なっちゃん!?」
先輩の顔つきがみるみる怖くなる。
「先輩みたいな人、くそです」
あたしは最後にそう言って睨み付けて屋上をあとにした。
そこからどうやってすごしたかはわからない。ただずっと、ドキドキして、
その日は久し振りに妃那と李久の事を考えずにすんだ。
けどあたしは何もわかってなかった。
あの不良グループに喧嘩売ったらどうなるかなんて……。

