「女居る時狙いやがって……」
車は180度方向を変え、猛スピードで走り出した。
え、ちょっと何なの!!
「響居ないからってナメてやがるな」
「何処で漏れたんすかね」
あんたたち!!
普通に会話してるけど、今何キロ出てんのよ!
相変わらず隼人はスマホをいじってるし、ミナは前を見つめている。
「やばーい。久しぶりに楽しいかもぉ」
おい!
私は後ろのシートベルトにしがみつき、喋ると舌を噛みそうで、口を開けずに居た。
右に左に。曲がるなんてサインはなく。
急に曲がるもんだから、頭揺れるし、体の力は抜けない。
暫くバイク三台との追いかけっこをした後。
「来ましたよ」
隼人の言葉に、車のスピードが少し落ちた。

