青空の下月夜に舞う




「花火見たら花火やりたくならねえ?」



なりません。


ワゴン車から顔を出した裸女が、私に手招きをするから。

それに誘われて乗り込んだ車内。


一番後ろには、響と祐也が座り、真ん中に私と裸女。

運転席には久しぶりに見たミナが座り、助手席には慶太郎が。


裸女から手渡された焼き鳥とイカ焼きを膝にのせて、車はゆっくり走り出した。


「女の子一人じゃつまんないでしょ?南が居るからいいんだけどぉ」

ピンクの浴衣を着て、髪を巻いている裸女。

本当は、花火をする男達はほっといて、私と遊ぶつもりだったらしい。

花火大会に行ってない私を花火に誘ったのだと話してくれた。