青空の下月夜に舞う

客層が徐々に姿を変えた時。
休憩を言い渡され、もうそんな時間かと息を吐いた。


今から自分が通常働く時間。
なのに体は程よく疲れていて。


休憩中、花火行けなくて残念だね、と話す先輩方に適当に相づちを打った。




タイムカードを押した時。腕はパンパンで。
飲み物系は何であんなに重たいんだろうと、肩を落としながら着替えていると、僅かに聞こえた振動音。


鞄から取り出すと、着信を知らせるイルミネーションが点滅していた。

携帯を手に取り、折り畳みを開けば。


【着信;090……】


知らない番号に、動きが止まる。

数秒迷い指。通話に切り替えようとしたけれど。


あ、止まった。




しかし。再び着信。
またも知らない番号から。