助けてあげたんでしょう?
なんて。

恩を着せるつもりはないけど、確かに。
祐也の言う通りなのかもしれない。


普通は、明らかに喧嘩後って分かる場面に首は突っ込まない。

コンビニで、耳にした“美舞”の言葉に反応したのも私。
昨日の響を見たから、なんて言い訳に過ぎない。


私は関係ないのに、って思い続けてきたんだから、今日も実際無視すれば良かったんだ。

そんな世界だ、って。
最初慶太郎の家で説明されたにも関わらず、だ。


「もっかいだけ言うぞ?乗れ」


祐也の言葉に、体がピクリと反応する。



数秒の沈黙。

そして。