青空の下月夜に舞う

気付けば喉がカラカラだ。

携帯を閉じ、お茶を飲もうと、立ち上がろうとした時。視界の隅に捕らえたのは。


「……っ!起きてた、の」

「……」


寝てるかと思ってたのに。
いつ座ったんだろう。

幽霊じゃあるまいしやめてよね。


ベッドに座っていた響。

はぁ、と大きく息を吐き、お茶を取りに向かう。
ペットボトルを開けて。冷たい麦茶を喉に流し込む。


すると。ベッドからおもむろに立ち上がった響が。

カチカチと音を鳴らし、


「え?ちょ、」

「寝るぞ。ねみぃ」


部屋を豆電球だけの明かりが包む。

ね、寝惚けてるの?


再びベッドに横たわると、さっきは堂々と真ん中に寝てたくせに、遠慮がちに端に寄っていて。

少しだけ立ち尽くしたけど、

学校、バイト、そして号泣。

体はヘトヘトだった。