青空の下月夜に舞う

女の家で最中って。

モロじゃん。


眉間に皺を寄せて見つめると、ニヤリと笑って、視線を反らされた。


「じゃあな。明日行く」

「は?!」


次は声を出してしまった。

電話を切ると、スマホを床に置いた響。


「お前泣いてねぇのかよ」

「……」


何故か面白そうに、口角を上げて、意地悪そうに笑う。

涙が止まったのはあんたのせいなのに。

でも、普通の空気に戻るタイミングが分からず、正直、目の前の意地悪な顔に助けられていた。

……言わないけどね。



「ほら。風呂入るぞ」


その声にまたも、目を丸める。
私の顔を見た響は、くすりと笑って。


「一緒に入らねえよ。嫌なんだろ?お前顔が忙しいな」


急に、私の顔が。体が。恥ずかしさで熱を帯びた。