青空の下月夜に舞う

実際裸女を、何度か見かけた。

けれど、あの日玄関に居なかったのが全てなんだと。
自分に言い聞かせて、話しかける事はしなかった。


無視されるのが怖くて。


すると、きょとん、とした裸女は。



「やっと目見て名前呼んでくれたね!!」



満面の笑みを浮かべた。

もう、それが答えだと分かり。


「え?え?えぇ?!麻衣ちゃん?」

「美咲ぃ~虐めんなよ」


あはははは、と幸せな声がこだまする。

溢れる涙は拭っても拭っても止まらない。



バイトが始まる五分前まで、五人で居た。

30分ぐらいだったけど、もう由美が私にちょっかいかけることはないから、と。

理由は後から教えてやる、と言われて。


バイトが終わり、店を出ると、田中医院の前で四人が座っていたのを見て、思わず吹き出した。


……嬉しい気持ちを照れ隠し。