黒色女子を個人授業

「事前の説明はひとまずこれくらいで。
来月からよろしくお願いします」

大城さんがパタンとノートPCを閉じて会議を締め括り、このあとすぐ別の会議があるからと言って、彼はそそくさと部屋を出て行った。

残された私たち二人は、使い終わった机を綺麗に整えて部屋を出る。


「ねぇ、花山さん」

戻ろうとする私にふと完璧女子が話しかけてきた。

「大城さんってとても優秀な方なんでしょう?
私、ご一緒できるのを楽しみにしていたんです」

屈託のない笑みで偉く真面目なことを言われて、一瞬どう扱おうか悩む。

「そうでしたか」

同じように笑みを返すと、彼女はキラキラと目を輝かせながら

「デザインに関すること以外は不慣れなので、ご迷惑をおかけするかもしれません。
でも別の部署だからって遠慮しないでバシバシ言ってくださいね。
……私、絶対お二人に負けませんから!」

そう告げると私の横をすり抜けてスタスタと去って行った。