黒色女子を個人授業

休憩スペースに着くと、丁度彩香が自販機で飲み物を買っているところだった。

「彩香」

「……花」

私が近寄ると彩香は驚いて、何故か少し困った表情を浮かべる。

「来月から、私、大城さんの下のプロジェクトにつくらしいんだけど、何か聞いてる」

「ああ……そうなんだ、増員の話、ね」

彩香の態度がなんだか妙に余所余所しくて、私は首を傾げた。


「何かあった?」

私が尋ねると

「ううん、何も……」

明らかに視線を逸らすから、ああ、相変わらずこの子は嘘が付けないんだな、と再確認する。


私が問い正そうと口を開くと

「このあと、打ち合わせあるから」

と逃げるようにして去って行ってしまった。