…聞いてはいけないこと だったのだろうか。 気まずい空気が漂い始めて、 むくむくと罪悪感が芽吹きだす。 もしかして、 他人に突っ込まれたくない領域に、 土足で踏み込んでしまったのかな。 ソッとカイの様子を伺う。 物憂い様子で、 街を視線を落としている。 謝った方が、いい、よね…。 …だんだんこの空気に 堪えられなくなってきて、 私は口を開く――。