…何分時間が経ったかはわからない。
ずっと、細かいチリの積もった
地面に座り、足を伸ばして、
ぼんやりとしていた。
汚いかな、とは思ったけど
まぁ、叩けば大丈夫だろう。
隣では、夏崎カイがあぐらをかいて
くつろぎながら、
金平糖をかじっている。
男子は良いよね。
太るとかそういうの、
あんまり考えなくて良いから…。
羨ましげに夏崎カイを見ていると、
金平糖をほおばる手を止めて、
ぽかんとされた。
「…やっぱいるの?」
「…いらない」
プイと、夏崎カイから顔を背ける。
そもそも、もうほとんど
小瓶の中身は空じゃないですか。



