夏崎カイはパクッと見事に、 口で金平糖をキャッチした。 「すご…」 「…んー、おいし。すごいだろ。 昔、流れ星をキャッチしたら かっこいいなって思って、 練習したんだ」 …すごい、と考えたのは 刹那のことで、 夏崎カイに対する呆れを隠せない。 やはり、少量ながら、 父親への怒りとよく似た感情も こみ上げてきた。 …バカじゃないの。 金平糖が流れ星なわけ、ないじゃん。