次の日の、放課後。 マンションの、 鍵の壊れた裏口から見つからないように 中に入り、非常階段に向かう。 今日も、 本当に来ているのだろうか。 目の前にそびえるマンションの 非常階段を眺め、少し不安になった。 嘘だったとしたら、 それを信じてきた私はとんだバカだ。 約束なんて、 そんなに確かなものじゃないし…。 カツン、カツンとローファーの音を 響かせる非常階段を登っていく。 5階と6階の間の踊り場で、 5分だけ休憩をした。 疲れるなぁ…毎度ながら。