『千咲希へ 今日の晩ご飯は、炒飯です。 温めて食べてね。 大好きだよ。 ――お母さんより』 …部屋から出たくないな。 手紙をそのまま廊下に残し、 蓮華と炒飯の皿だけを持って 部屋の中に入った。 電気をつけ、 傍に教科書の並べられた机に お皿を置いて、椅子に座る。 私の出す音以外ない、無音の部屋。 …今日の炒飯は少し、塩辛い。 蓮華ですくった炒飯を口に運びながら、 これからどうしようかと考える。