酔っ払った父親の、憎らしい声が、 耳に届く。 「ちさきちゃ〜ん、 オレは星を捕まえるから… もう、1杯!」 「…お父さん、いい加減にしなよ。 お母さんばっかり働かせて、 悪いと思わないの?」 「ひゅーっ、ちさきちゃんは 手厳しいねえ。そこを、なんとか!」 ぐっ、と7歳くらいの私が、 こぶしを握っているのに気づいた。 いつの間にか、 『パパ』から『お父さん』に、 なっている。