私が、はしゃいでいる。 「パパの上、高い!」 ようやく、声が聞こえてくる。 懐かしい声。 「そうだ、パパの上 高いだろう」 「うん!!お星様を捕まえれそう!!」 私自身の発したその言葉で、 父親と私がどこにいるのか、わかった。 星空の下。 夜の、みち。 …そうか。 ここは、私の過去の中。 星を捕まえるって、 父親の口癖だったはずなのに、 どうしてその言葉を、私が笑いながら、 吐いているのだろう。