「ただいま~」
人なんかが絶対に入りたがらない森の中に建てられた屋敷。
三人が住むには広いんだよね!
「水亜か。 随分と浮き足立ってんな」
これから出掛けようとしていたのか靴を穿いていた一人の男性。
名前は上総-カズサ-さん、私は"リーダー"と呼んでいる。
「にぃから二回もメール来たの! ……リーダー、煙草控えてよ」
ヘビースモーカーのリーダーは口角を上げて、
「大人の楽しみをジャマすんじゃねーぞ。 水蓮なら奥にいるぞ」
ポンッと頭に触れてから玄関から外へ出た。
私は靴を脱いでから部屋に荷物を部屋に置き、奥の部屋に向かった。
玄関は屋敷の端にそれぞれある。
番号で例えると1は私達が出入りする所。
2は依頼者が頼んだりする所。
奥の部屋に近づく度に話し声が聞こえてくる。
見つからないようにこっそりと隙間から覗いた。