「チッ…外したか」


ボソリと呟いたであろうが私にはちゃんと聞こえている。


「もぉー、しつこいな。 そんなに一位の地位が欲しいの?」


頬を膨らませながら振り返ると投げナイフを構えている男がいた。


顔は猿みたいだ。


「俺は気に食わない。 何でふざけた服を着た餓鬼に負けなければなならないのかわからん」


「ふざけてないよ。 14だもん。 せーふく着るの当たり前でしょ?」


ここにいると訳の分からない言い訳を聞かされるから立ち去りたい。


それににぃのメールの邪魔をされたからイライラしてるんだよね。


「じゃあね♪」


笑顔を振りまき、私は背を向けて歩き出した。


「ふざけるな!! 俺はコレでも代々優秀な血筋を受け継いできたんだ!」


で? って感じ。


てか、これ以上黙らないと斬り落とすよ?


いいよね…悪いのはあっちだもん。


「貴様のような……」


ザシュッ