もう冷えただろうかとハンドルを触ると、まだ握れないほどに熱いままだった。


僕はあきらめて、手を膝に戻す。


フロントガラス越しに見る太陽は直視できないほどに白くなり、僕は眉の部分に光を感じた。


室内はハンドルだけではなくシートも熱くなり、僕のスーツのズボン越しにじわじわと夏のエネルギーを伝えてきていた。