小悪魔的な彼と悲観的な彼女



私を不安にさせた、知らなかった彼のその感情はもう、常にそこにあるものだと知った。


楽しんでる彼は常にいる。

それはきっと私の反応から生まれる彼の感情なんだって、最近では分かるようになった。だからそれは私と居る時は常に潜んでる。潜んでいて…その時を今か今かと待っている。


その時とはつまり、私の感情が大きく動く時。

私が彼に対して反応を示す時。


だから彼は、その時を楽しむために私にこんな事を繰り返すんだと思う。そのために私の気持ちをここに縛り付けるんだと思う。

だから私にーー…


「…好かれたいって、事…?」


辿り着いた答えを口にすれば、なんだか薄っぺらくも感じる…簡素な、そんな言葉だった。結局言葉にすればそういう事。簡単にまとめればこんな単純な言葉に行き着く。


「もちろん。そういう事だよね」


そして彼も、何の迷いもなくその言葉に同意する。


「だって僕は、すみれさんの事が好きだから」


もう何度目になるだろうその言葉を、当然のごとく彼は口にするのだ。いつもいつも当たり前の事のように、何度も何度も、私に刷り込むようにーー