本当の「好き」に気づいたとき、



龍輝side


結局あの学校を休んだ日からずっと葵と一緒にいた。

自分の家と葵んちを行き来する。



そして今は葵と公園にいた。



「龍輝は私のこと好きでしょう?」


「ああ」


「ふふふ、龍輝が私から離れるなんてないよね…?」


「…ああ」


そう言って俺は葵の手を握った。


「葵には俺がいる。大丈夫」

葵はニコッと微笑む。



俺たちの関係なんて…


そのとき



プルルルル…


「葵…携帯鳴ってる」



「あ、ちょっとごめんね」


葵は立ち上がり離れて電話をしていた。


そして帰ってくると



「ごめんね…お父さん帰って来たから…

お母さんのところへ行ってくるね」



葵の母親は葵が小さいときに倒れ、それから目を覚まさないらしい。





父親も忙しく、なかなか会えないらしい。


そんな父親が帰ってきて一緒に見舞いでも行くのだろう。


「もしかしたらお父さんと病院泊まるかもだから…」


「わかった。行ってらっしゃい」



葵に笑顔で手を振る。


葵も笑顔で手を振る。



きっと葵がおかしいのは母親のこともあるのだろう。




なんてかわいそうに。