「大丈夫…?楓」
「うんありがとう!
諸々は明日話すから!」
無理やり笑って千里と別れた。
大丈夫?
大丈夫?
………………………
大丈夫なんかじゃない。
勇気を出したのに。
きっとこの関係は壊れてしまう。
佐野くんには、
佐野くんには、
彼女がいた。
そんなの知らなかった。
私はいつの間にか雄大のうちへ駆け出していた。
ピンポーン…
インターホンを鳴らしてすぐに雄大が出てきた。
「楓…!?」
泣いている私を見て驚く雄大。
「雄大~~!!」
私は玄関先で雄大に飛びついた。
雄大は倒れ込む。
「ちょ、楓…一体…」
見りゃわかるでしょ!フラれたんだよ!」
「え?」
「佐野くんには彼女がいたんだって。
知らないよそんなのー!!」
悲しみと少しの怒りを混ぜて私はぶちまけた。
「彼女………………?」
雄大が顔をしかめた。
「そんなの…知らなかったな…」
「誰にも言ってなかったんだよ」


