「大丈夫だよ!朝だって可愛いねーとか言われたじゃん!」
放課後の教室。残っているのは私と千里だけ。
「うん…」
「行ってきな!」
どん、と千里の背中を押される。
「待ってるから」
私は千里に頷くと教室を出た。
「雄大!」
教室を出てすぐ、隣の教室から雄大が出てきた。
「楓…」
私は緊張のあまり言葉が出なかった。
そして数秒目が合うと私は屋上へ向かった。
階段を上るたびにドキドキが高まる。
おさまれ…鼓動…
屋上の扉の前まできた。
後戻りは…できない。
この先には…佐野くんがいる。
私は大きく深呼吸をして扉を開けた。


