「佐野くん!」
「ん?」
立ち止まった私に佐野くんが振り返る。
本当に大丈夫?
断られたらどうする?
そう考えると言うの早かったんじゃないの?
マイナスな思考が頭を巡る。
「あの…よかったら…」
「?」
大丈夫。
「れ、連絡先…交換しませんかっ!」
私は携帯を握り締めた。
今私の顔は真っ赤なんだろう。
恥ずかしくて思わず俯く。
佐野くん、どんな顔してるかな。
困ってる?
変な空気になったらどうしよう。
今、なんて思ってる?
すると
「いいよ全然」
そう言ってポケットから携帯を出した。
黒くて佐野くんらしいシックな携帯だった。
「電話番号登録すればLINE入ってくるよね?」
「う、うん」
そして佐野くんは自分のプロフィール画面を開いた。
そして私の携帯に自分の携帯をこつん、と当てると
「俺の番号はー…」
と、番号を教えてくれた。
や、やっぱり近い…。
私の体温はさらに上昇する。


