本当の「好き」に気づいたとき、




「何番だった?」


千里が棒に書いてある自分の数字を私に見せながら聞いてきた。



千里は10。



「すごい千里…10とか…」



「真ん中だけどねー」


と、残念そうな顔をする千里。



わ、私は…



「35!?」



千里が大きな声を出す。


35は一番後ろの窓側だった。



「いいなー!楓!しかも私達離れたし!」



それは本当に残念。



そして嘆く人、嬉しがる人もいるなか、席移動が始まる。



隣と前は誰なの…



不安ななか窓側まで移動して席に着く。






「佐倉!よろしく!」





へ?




見上げるとそこには




「佐野くん…!」




私の前は佐野くんだった。



「佐倉の前か~。楽しくなりそうだな」



はは、と笑みをもらす佐野くん。



嘘!?佐野くんが…前に…



私は嬉しくて飛び跳ねそうだった。最近、佐野くん運がいい。



実行委員も一緒だった。席もすぐそこ。



運命だと、漫画のようなことまで考えそうになる。



少し斜め前を見ると千里が親指を立てて笑っていた。



私も笑い返した。



今日は運がいい。



学習旅行も終わって落ち着いたので雄大んちでまた勉強しながら話そう。




佐野くんの後ろの席になったよって。