「何?」 楓は首を傾げて俺の顔をのぞき込む。 あーあ。 もう、逃げられないよな。 「なんでもない」 「なーんだ」 それからは二人、無言だった。 何も話さないまま、観覧車は降下する。 光の輝きがだんだん、見えなくなる。 「綺麗だったー!今日は楽しかったよ!」 その中で、何よりも輝く楓の笑顔。 何言ってんの? 楓。まだ終わりじゃないよ。 俺達は観覧車を、降りた。 「ありがとう雄大!」 歩きながら楓が言う。 「帰りは寝ちゃいそうだよ~」 全く…のんきなやつ。 本当に… のんきなやつ。