ふわっとなにかの感触を感じる。
「大丈夫?佐倉」
私は佐野くんの腕の中にいた。
前のめりになった私を咄嗟に抱えてくれたみたいだった。
佐野くんのいい匂いに顔が赤くなる。
この状況にも。
「うん!ごめんありがとう…」
と、上を見上げた。
至近距離で目が合った。
っ………!!!
慌てて下を向いて佐野くんから離れた。
やばい。
心配そうにする瞳。
佐野くんのせいで心臓がもたない。
それからは記憶がない。
ほぼ無言で三階について千里たちと合流した。
恥ずかしくて目も合わせられなかった。
そして楽しい学習旅行は終わった。


