「今日は楽しかったなー!!」
私は暗くなり始めた空を見ながら言った。
「意外なとこばっかだったろ?」
「うん!雄大の意外なとこも知れたしねー」
満足だった。
素直に、幸せだった。
やっぱり、この関係だからこそできることなのかもしれない。
そう思うと一歩が踏み出せない。
こうしていられるなら、近づきすぎないほうがいいんじゃないか、とか。
もし失敗したら、二度とこの関係には戻れなくなるかも、とか。
「……で……」
とにかく、雄大を、
「……………えで……………」
この人を、失いたくはない。
「………………楓!!!!」
雄大の大きな声に、ハッと我に帰る。
「何した?大丈夫?」
どうやら、ずっと私のことを呼んでいたみたいだ。
「うん、大丈夫…。ごめんね」
まだ…帰りたくないな…
もう少し…
なんて、図々しいかな…


