冬休みに入って数日後、私は雄大と遊ぶ日を楽しみに待ちながら毎日を過ごしていた。
日が暮れようとしている頃、近くのスーパーへおつかいに来ていた。
全て買い終えてスーパーを出た瞬間。
「佐倉?」
スーパーの脇道に佐野くんがいた。
「佐野くん」
「買い物?」
佐野くんは片耳のイヤホンを外しながら聞いてきた。
「そう!佐野くんは?」
「陽介んちからの帰り」
真田くんと遊んでたんだね。
佐野くんとは途中まで道が同じなので一緒に帰ることに。
「俺塾通おうかなって思っててさ」
佐野くんが口を開いた。
「え?なんで急に?」
「んー。結局今回のテストも2位で雄大に負けてさー…
もうちょっと学力上げたいかなって」
えら!!!
「佐野くんって…偉いよね…
私なんかさ……」
いつも赤点の心配してるし…
レベルが違うのよレベルが!!
と、心の中でやるせない気持ちになっていると、
「聴いてみ。
元気出るよ」
佐野くんが片方のイヤホンを渡してきた。
もう片方は佐野くんの耳にあった。
「うん…」
佐野くんの左耳に、私の右耳に音楽が流れた。


